地球船クラブは、「平成27年度子どもゆめ基金」(独立行政法人国立青少年教育振興機構理事長)の助成をいただいて、Web教材「みんなで『地球美化ミッション』〜キミは「ごみ」から未来の地球を救えるか?〜」を開発しました。
地球の幸である自然や資源のおかげで私たち人類は繁栄できたのですが、現代では、人類が自然や環境破壊を行う元凶になってしまっています。環境破壊にはいくつかの要因がありますが、私たちの日常生活を取り巻くもっとも身近な問題である「ごみ問題」から未来の地球を救うのが本教材です。
この10年間でごみの量は徐々にではありますが、減ってきています。リサイクル率も徐々に増えてきており、10年前は約16%程度だったものが、20%を超えるようになってきました。しかしそれでもまだわずか20%程度であり、ましてや、1人が1日に出すゴミの量はまだ1Kg近くあります。
啓発活動や国民意識・住民意識の変化によって、徐々にゴミに対する考え方が変わりつつあるように見える一方で、イベント会場や花見会場、キャンプ地等では、まだまだ酷い状態が存在していることも事実です。モラルの年々深刻な低下を指摘する声もあります。
さらに近年では「海洋ゴミ」の問題や食品ロスの問題も大きくなってきています。
こうした状況をあらためて鑑みるに、「ごみ問題」は解決に向かって進んでいるのではなく、新たな問題が生み出され続け、複雑化し、まるでイタチゴッコの様相を呈していると言わざるをえません。
このWeb教材は、
ボクたちだって宝物!
海の動物たちが「ごみ」で泣いている!
世界でも「ごみ」が弱い者に集まる!
宇宙は広いけど、「ごみ」はいらない!」
「ごみ」が都市を滅ぼした!?
などといった内容で、それぞれを子どもたちへの「ミッション」として設定し、各ミッションをひとつずつクリアしていくことで、ごみ捨て場からスタートして、海を渡り、世界、宇宙へと、時間も巻き戻し、歴史上のごみ問題まで展開する内容で構成しています。「ごみ」は私たちの日常生活を取り巻く最も身近な問題であること、常に人類の歴史であったこと、人間は「ごみ」を出さなくては生きられない存在であること、未来の地球環境を揺るがす問題であることを、子どもたち、そして保護者に、あらためて認識してもらう包括的な教材となる意図を込めているものです。
子どもたちには、日常身近な小さなことから地道に行っていくこと、それとともに世界的なスケールで物事を考える力をもつこと、そして子どもたちの力で「ごみの歴史」を変えていくことを期待しています。
過去の歴史において、江戸の街など、日本は世界でも最も優秀なエコな街づくりを実践する都市を作ってきました。世界の名だたる国々と経済大国として肩を並べるようになった日本は確かに豊かになりましたが、「買う・捨てる」を繰り返すことが豊かであることにはならないことを、日本を、地球を、まさに変えていく可能性をもった子どもたちへ伝え、子どもたちがごみ問題変革の担い手となってくれることを期待するものです。
みんなで『地球美化ミッション』 〜キミは「ごみ」から未来の地球を救えるか?〜
http://chikyuu-mission.info/
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